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2015年7月27日 (月)

「火星に住むつもりかい?」など(本)

伊坂幸太郎の書き下ろし長編「火星に住むつもりかい?」(光文社/2015.2)を読みました。

光文社サイト:http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334929893

動画広告:https://www.youtube.com/watch?v=TZ6s8AUwGR8

著者お得意の“架空の日本の、架空の仙台”を舞台にしたSF娯楽小説。

最初は登場人物の多さに戸惑います。でもしばらく読み進んで行くと、だんだんと整理されて行き、途中あたりからなんとなく犯人(ヒーロー?)像がつかめてくるのですが、それでもやはりおもしろいです。

本作では、伊坂さんお得意の、不思議な世界観は影を潜めていますが、この作品では、それこそが生命線のような気がします。

光文社のサイトを見ると、次のような紹介文が出ています 。

あの、正義って何でしょう。

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる――身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが……。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき! 全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる!

まったくの絵空事、なのでしょうが、それでも、なんだか、今の日本を思い起こさざるを得ない緊迫感がありました。それはきっと、今国会で審議されている安全保障関連法案だったり、去年国会を通過して施行された特定秘密保護法だったり、そんな社会状況のせいで、伊坂さんもきっと(これは私の想像ですが)、そんな情勢を反映して、お書きになったんじゃないかと思うのです。

先日読んだ「宰相A」(田中慎弥著/新潮社2015.2)もそうですけど、最近、平和と戦争の問題を取り扱った娯楽小説が日本人作家の手で、日本の出版社から発行されていることは、感慨深いものがあります。以下、新潮社のサイトより「宰相A」の紹介文。

おまえは日本人じゃない、旧日本人だ。そして我が国は今も世界中で戦争中なのだ!

小説の書けない作家Tが母の墓参りに向かっている途中で迷い込んだのは、国民は制服を着用し、平和的民主主義的戦争を行い、戦争こそ平和の基盤だと宰相Aが煽る「もう一つの日本」だった。作家Tは反体制運動のリーダーと崇められ、日本軍との闘いに巻き込まれるが……。獰猛な想像力が現実を食い破る怪物的野心作!

https://www.shinchosha.co.jp/book/304134/

ちなみに、海外作品の翻訳として河出書房新社から昨年発売された風刺小説「帰ってきたヒトラー」(上下巻/ティムール・ヴェルメシュ著)などの翻訳物の出版も、これからも期待しています。

・・・・・・・・・・・・

☆リラクゼーションは「癒し人」☆

http://www.p-kit.com/hp/iyashibito/

電話 03-6320-8290

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